移動運用行って検証してみた(高座郡寒川町)編
2021-10-25
体調が安定していたので神奈川県高座郡寒川町へ。2018年8月以降の3年2ヶ月ぶり。体力がないことを知っていたので近場にしましたが疲れ果てました。
(写真ザック一式で約6.5kgあります)
徒歩15分のところも倍の時間を見積もって行動。
東海道本線に乗ったのは2年4ヶ月ぶり。空いてる時は暗黙の了解で座席空けるんですね。
以前からFT817NDはHF移動運用(平地想定)で使えるのか?という疑問があったのでそれを確認したいと出かけた次第です。
●設備
FT817ND、T1(ATU)、釣り竿アンテナ(5.4m)
●電源
・FNB-85(Ni-MH、9.6V、14000mAh)、FBA-28(乾電池ケース)ともに付属品
●運用方法
(1)CQ送出時(JCC、JCGサービスをイメージ)
・送信出力:2.5W
・モード:CW
・送受信割合:送信15秒、受信5秒程度 (送信3:受信1)
(2)CQ送出時以外
・移動局の受信強弱に応じてコール(入力信号強弱による交信成立確認)
・他バンド内ウォッチ
●運用時間目安
上に書いた運用方法で両方合わせて2時間ほどでした。
しかし取得データなどと併せると、実運用上は1時間程度と思います
・FNB-85(Ni-MH、9.6V、14000mAh): 1時間20分(現実的には1時間)
最後は、1W出ていたかどうかぐらいですね。
・FBA-28(乾電池ケース): 35分 (運用上ほとんどメリットなし)
注意:ここでは送信時にOFFとなる時間で、受信時含めOFFとなる時間とすれば更に長くなります。
●交信結果
FNB-85(Ni-MH、9.6V、14000mAh)・・・2局(開始から約30分後、50CWと50SSB コール)
FBA-28(乾電池ケース)・・・2局(開始10分後、CQによる応答)
●取得データ(個人による参考取得で保証するものではありません)
運用も相まって少し雑ですが、できるだけデータを残し次回以降の参考。
表示形式: 経過時間(待受け時の表示電圧、送信時の最低表示電圧)
(FT-817ND電圧表示機能使用)
---FNB-85(Ni-MH、9.6V、14000mAh)---
開始(10.0V、-)、20分(9.4V、7.9V)、25分(9.4V、7.9V)、30分(9.4V、7.9V)、
35分(9.4V、7.9V)、40分(9.4V、7.9V)、45分(9.4V、8.2V USB)
~~~なぜか空白の35分残念(泣)~~~~
80分(9.3V、7.6V)、85分(9.2V、OFF)
これをボーっと見て分かることは、
(1)待受け時の表示電圧低下が1V以内と小さい(空白の35分も0.1V/10分で低下か?)
(2)CQ送出時最低電圧は使用可能電圧8VをO,1V下回っているが長時間継続。
(3)時間に対する電圧降下が小さいので使用可能時間も長いと考察できる。
---FBA-28(乾電池ケース)---
開始(11.7V、-)、5分(11.1V、-)、10分(10.5V、8.4V)、15分(10.1V、7.9V)、
20分(9.9V、7.8V)、25分(9.9V、7.7V)、35分(9.6V、7.7V)、37分(9.5V、7.2V)、
44分(9.6V、OFF)、
(1)待受け時の表示電圧低下が35分で約2V(11.7V→9.6V)と非常に大きい。
(2)CQ送出時最低電圧が15分で使用可能電圧8Vを下回ってる。
(3)時間に対する電圧降下が大きいので使用可能時間が短いと考察できる。

充電池は低消費電流から大電流機器までほぼ一定の電池容量が取り出せますが、アルカリ乾電池(マンガン乾電池も含む)は使用する機器の消費電流で取り出せる電池容量が変化。
乾電池は、使っているうちに電流を流しにくくする性質(内部抵抗)が大きくなる性質があり、大きな電流と小さな電流では変化量が大きく異なり使用する電流により電池容量が大きく異なります。(出典:Panasonic)
当たり前ですが、取得データはそれを示してます。
●●個人的見解●●
(1)そもそも2.5W+釣り竿アンテナでまともな運用できると考えの甘さから見直し。
(2)FNB-85(Ni-MH、9.6V、14000mAh)実際の使用時間目安は「移動運用行ったつもりで(1)」結果も踏まえるとやはり1時間が妥当なので選択肢から外れそう。
あと二本増やし(1.2V×10本=12V)だったらもう少し実用的だったと思います。
(3)FBA-28(乾電池ケース)は、殆ど使い物にならない。
話それますがFNB-85(Ni-MH)から乾電池パックまで交換するのは大変です。
まず電源コネクタが簡単に外れない。初め手で外れなかったので私はラジオペンチを使いました。
乾電池パックを装着するのが最も大変です。電池ケースは面積が大きい乾電池パックにあわせて作ってあります。FNB-85(Ni-MH)は簡単に装着できますが、乾電池パックをケースに入れて電源コネクタつけて電源ケーブルを挟み込まないように収納するのが至難の業。それが上手くいかないので写真にあるように乾電池使用の時は無線機の上に置いて使いました。重くなるし性能も見込めないので最初からなくても良かったのではと思います。
●●今後の展開●●
(1)2時間運用で4局の交信。Eスポシーズンや呼びに徹すればもう少しできたかもしれません。
もう少しFT-817NDで工夫できることをしてみます。(5Wにしたらどうなのか、同じかな・・・)
(2)山岳移動など移動形態の変更。
(3)機種変更によるグレードアップ(デジタル通信も容易に対応)
(補足)
次のような方法を考えてる(している)人には向いてると思います。
・約1kgというコンパクト機種に1.8~430MHzをオールモードでフルカバー。
FM放送も受信できますからアマチュア無線を知る入門機として。
・山岳移動
・バンド内ウォッチ中心で時々QSOできればと思ってる方
(信号は良く聞こえる機種だという印象を持ってます)







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